虫歯の治療方法って?
2016年11月26日(土) Q&Aまずは神経保護処置から
虫歯が大きくなっている場合や歯髄に近接している場合、神経を保存するか、神経を取る治療をするか、歯科医師でも迷う場合があります。神経保護処置はこのような場合に有効です。虫歯になっている象牙質(感染象牙質)を取り除き、歯髄に近いところに、水酸化カルシウムやα-TCPなどを充填します。1〜4週間の経過観察の後、それぞれに適した治療方法を選択します。「何もしてなくても痛い」など歯髄炎の症状が出た場合には神経の治療を選択します。
コンポジットレジン修復(CR修復)
保険診療でできる審美的虫歯治療のひとつで、比較的範囲の小さな虫歯に適しています。シェード(歯の色)に合わせた色が選択でき、審美的な修復も可能です。また術後の歯がしみるなどの症状を緩和させる性質もあります。もっと綺麗にしたい方にはラミネートベニアがおすすめです。
インレー修復
小臼歯や大臼歯の比較的範囲の大きな虫歯や歯と歯の間にできた虫歯(隣接面齲蝕)の治療に使います。虫歯を取って、神経保護処置などを施したあと、歯形を取って、銀歯の詰め物をつくります。後日来院時に装着して完了です。白い歯をご希望の方はセラミックインレーをどうぞ。
硬質レジン前装冠修復
前歯の虫歯で歯冠が崩壊したものや神経を取った治療の最終補綴物に使用します。金属冠の表面(唇側)に硬質レジンが貼ってあり、見た目には白い歯を入れることができます。金属量が多く透明感は優れません。また、レジン部分の経年的な変色があります。もっと綺麗な天然歯のような歯を入れたい方には、ジルコニアオールセラミックがおすすめです。
クラウン修復(FMC)
FMC=フルメタルキャスト、全部金属の被せのことを言います。小臼歯や大臼歯の、虫歯の範囲が大きく、残存した歯牙の破折の可能性がある場合に用います。白い歯に興味がある方はジルライトやジルコニアセラミックをご覧ください。
CADCAMクラウン
2014年4月より保険適応になりました。小臼歯にのみ適応のハイブリッドレジンによるクラウン修復です。レジンにセラミックフィラーを応用したハイブリッド材料で、保険診療でも小臼歯に白い歯を入れることができるようになりました。しかし、材料的に歯が小さい人や噛み合わせの力が強い人には向いていない場合もあります。