歯を失った方へ
2016年11月7日(月) Q&A歯を失った方へ
歯が抜けたところに隣在歯が倒れてくる傾向があります。正常な軸のまま平行移動する訳ではなく、歯冠部分が倒れてきます。それにより、噛み合わせが壊れたり、歯にかかる咬合圧が変化し、隣在歯までも壊れる可能性があります。また抜けた側と反対側に負担がかかり全体の噛み合わせが崩壊する可能性があります。
多数の歯を失った方へ
口腔内の機能性がかなり落ちることが考えられます。歯は、ものを噛んだり、しゃべったり、力を入れたり、顔貌を維持したり...とさまざまな機能性を持っています。多くの歯を失ったまま放置していると、口腔機能の喪失、顔貌の変化、平衡感覚や体力の低下などさまざまな弊害が起きてくる可能性があります。
歯を車に例えると...
歯列は、前から「前歯」「犬歯」「小臼歯」「大臼歯」の順で存在しています。それぞれ違う役目をするため、それぞれ違うかたちをしています。“歯列を車に例えると…”、奥歯が『タイヤ』、前歯が『ブレーキ』、犬歯と小臼歯は『ハンドル』の役目をしています。歯列は半円形をしており、奥歯でかかった力を前歯で分散しています。また犬歯や小臼歯で横に「ぎりぎり」側方運動するガイドにしています。例えば、車はタイヤがパンクしたらハンドルに力がかかり、ハンドルを失えば車はまっすぐ走れなくなります。口腔内の機能性も同じで、どれかを失うと、どれかに力がかかったり、まっすぐ噛めなくなったりしていくのです。
歯の噛み合わせが全身の健康に大きく影響するのをご存知ですか?
突然やってくる“脳血管障害”、“自律神経失調症”、“誤嚥性肺炎”。その原因と歯の噛み合わせには、大きく関係があると言われています。また高齢者の入院の原因の一つである“転倒”は、咬合不良による平衡感覚や体力の低下が影響していると言われています。