抜けた歯を入れる方法
2016年11月2日(水) Q&A失った歯を補う治療
失った歯を補う方法は3つあります。“ブリッジ”、“入れ歯”、“インプラント”です。それぞれにメリットやデメリット、適応があります。よく理解して自分に合うものを探しましょう!
ブリッジ(図中央)
ブリッジの意味は“橋”という意味です。失った歯の両側の歯を被せ物ができるように形をかえて、その被せ物同士をつなげて歯を補う方法です。支えになっている歯がしっかりしていれば、かなりしっかりものが噛めます。しかし支えになっている歯は、2本の歯に失った歯の分まで力がかかるため、将来的な歯根破折などのリスクが高くなります。また清掃面では、歯を失った部分の歯磨きがやや難しく、歯ぐきの腫れや痛みの原因になることがあります。型取りから約1〜2週間で治療できます。
入れ歯(義歯)(図右側)
歯を失ったあとの“歯ぐき”で人工歯を支える方法です。部分入れ歯では、入れ歯が動かないように残っている歯にクラスプというバネをかけます。メリットはクラスプを掛ける歯もほとんど削らなくて良いことです。ただし、取り外し式のことやあくまで歯ぐきで支えるため慣れるまでは噛みにくいという患者様が多いです。固いものを噛む能力はブリッジに比べるとかなり低くなります。型取りから約2〜4週間で装着できます。
インプラント(図左側)
歯が抜けたあとの顎骨にインプラント(人工歯根)を埋入し、その上に人工の歯を入れる方法です。隣在歯を削ることなく、天然歯に近い咬合力を再現できるため、ブリッジや義歯のデメリットを解消した歯科再生療法と言えます。
近年、歯科業界ではインプラント治療は急速に拡大しています。歯科大学でもインプラントの講義や実習が行われ、馴染みの深い治療となってきました。現在のインプラント体の形態は最終形だと認識され、治療定義なども固まってきています。精密な検査と正しい診断のもとで行えば、非常に安全でメリットの高い治療法のひとつです。