親知らずって?
2016年11月15日(火) Q&A親知らずってなに?
親知らずは、歯列のなかで最も後ろに位置しており、1番前から数えて8番目に相当する歯です。18〜22歳頃に萌出することが多く、永久歯の中で最後に萌出します。“親に知られずに萌出する歯”というのが名前の由来になっています。
親知らずがない人もいる!
親知らずは、本来ならば上下左右に1本づつ、計4本存在しますが、人によっては数が少なかったり、1本も存在しない人もいます。また顎の骨に埋伏したまま出てこなかったり、横に傾いて萌出する人もいます。原因は、人類の進化過程での退化傾向(不必要な組織が退化する)という説や顎の骨と歯の大きさのバランスが合っていない場合に横向きに萌出したり顎の骨に埋伏するという説があります。
親知らずの病気
親知らずは、1番奥で磨きにくいことや、部分的に歯ぐきがかぶったりすることもあり、不潔になりやすく、歯肉の感染や炎症を引き起こしやすくなっています。これを智歯周囲炎と呼び、症状は主に親知らずまわりの疼痛や腫脹です。場合によっては、顔が腫れたり、口が開けにくくなることもあります。また横に向いて生える水平埋伏歯や、埋伏している親知らずのまわりで嚢胞を形成する含歯性嚢胞などさまざまな病気があります。
親知らずは抜いた方がいいの?
全部が全部、抜いた方が良いとは言えません。
本多歯科ではある一定の判断基準を設けています。
①正しい方向に萌出しているか
②顎の骨にどれくらい埋まっているか
③顎の骨の神経との近接状況(下顎)
④上顎洞との近接状況(上顎)
⑤手前の歯の状態はどうか
⑥咬合状態に影響を及ぼしているか
⑦顎関節に影響を及ぼしているか
などを診査し抜歯の判断をしています。またお身体の状態なども判断基準にしています。
当院では顎の骨や歯を3Dで撮影できるCTを完備しており、安全性に気を使っています。また下顎の知覚神経のもとである下歯槽神経を麻酔させる下顎孔伝達麻酔を扱っています。痛みが大きいと予想される下顎大臼歯の抜歯や抜髄(神経を取る治療)に応用しています。