歯ぎしり・いびき
2016年11月1日(火) Q&A睡眠中の姿勢について
歯ぎしりやいびきは睡眠中の口腔習癖で、無意識で行うため自覚がほとんどなかったり、人から聞いてはじめて知る方も多いようです。原因はストレスなどの精神的要因やお身体の変化などがあげられます。指摘されて治そうと思っても、意識のない時間のことなので自分で治すのはなかなか難しいものです。こういった口腔習癖は、睡眠時の姿勢に大きく関わりがあると言われています。寝るときの姿勢や枕やベッド(布団)の硬さや位置などを見直してみるのも良いでしょう。
歯ぎしりについて
歯ぎしりによる口腔・顔面領域への影響は数多くあります。歯を擦り合わせることによって、歯が削れて歯や噛み合わせの高さが低くなり、顎関節の可動範囲が大きくなることで、咬合や顎関節への影響が懸念されます。また歯がしみるような症状や歯ぐきの痛みを訴える方もいます。歯列接触癖などの口腔習癖の改善や歯ぎしり用マウスピースの装着をおすすめしています。
いびきと睡眠時無呼吸症候群
いびきは舌根が気道側に落ちることによって、気道が塞がれ、呼吸困難になっているなっている状態です。呼吸がしにくいため、睡眠が浅くなりやすく、熟睡できていない場合があります。また気道閉塞によって、睡眠中に息が止まることを、『睡眠時無呼吸症候群』と言います。睡眠時無呼吸症候群とは、高血圧や糖尿病など生活習慣病と深く関わりのある病気で、いびきが激しい状態と無呼吸の状態が交互に訪れるのが特徴です。この病気を放っておくと、5年後の死亡率が約20%になるという研究報告があります。
本多歯科では睡眠時無呼吸症候群用のマウスピース治療をしています。上下の歯列の位置を固定することによって舌根沈下を防ぎます。保険診療が適応ですが、必ず内科医からの検査結果と紹介状の提示が必要です。