乳歯は生後8ヶ月ごろから生え始めて、2歳半~3歳ごろに乳歯列が完成します。乳歯が生えて間も無いタイミングの時期(3歳未満)で虫歯になってしまうお子様は非常に虫歯リスクが高い環境にあると言えます。
その原因のひとつに「離乳の時期」が関与している場合があります。本来ならば1歳3ヶ月ごろから離乳を開始して1歳6ヶ月までに卒乳しておく必要があります。その後も授乳を続けることで虫歯のリスクを高めてしまう可能性があります。
乳歯は永久歯に比べてエナメル質の抵抗力が低く、虫歯になると進行が早い傾向があります。また永久歯に比べて歯のサイズが小さいため、虫歯の進行により歯髄(神経)との距離が近くなりやすいです。そのため虫歯にならないように予防中心の歯科治療を行なっております。
仕上げ磨きの仕方や間食等の生活習慣の指導、定期検診のタイミング、フッ化物応用など、お子様の将来や未来を守る予防歯科を実践していただいています。虫歯治療では後続永久歯列のために侵襲負担を最小限にする工夫をしています。
乳歯列は3歳で完成しますが、6歳頃から生え変わりが始まり、13歳頃には永久歯列が完成します。乳歯の治療をする上での目標は、乳歯の脱落年齢まで歯を保存することが重要です。そのために歯への侵襲を最小限に、また神経を極力取らない治療方針をとっています。
虫歯の進行を遅らせるため、虫歯が大きい場合もあえて虫歯を残して治療したり、虫歯の進行を遅らせる薬を塗ったりと、段階的に治療を行うことを心がけています。
「歯医者が怖い」「歯医者に行きたくない」と言うお子様は多く、逆に「歯医者が好き」と言ってくれるお子様はほとんどいません。
しかし来院してくれるようになってから、「歯医者さんが好きになってきた」と言ってくれるお子様も多くなってきています。お子様が少しでも歯医者が好きになってくれるよう精一杯努力しています。
歯医者さんを悪者にした漫画や絵本が数多く存在します。そういった漫画や絵本から「歯医者は怖いところ」という認識を植え付けられている可能性があります。またお子様の教育現場でも「悪いことをしたら歯医者に行くよ」などと歯医者への恐怖感を知らず知らずのうちに増長してしまっている場合があります。
大人よりも感性が豊かなお子様にとってはそういうことから歯医者への恐怖感が増していくものです。
誰でも初めての場所や雰囲気には怖気付いてしまうものです。特にお子様は歯医者が何をするところなのかがわからないため大人よりも恐怖を感じていると思います。初めての場所で初めて会った人に口の中を見せるのは相当な勇気が要りますし、泣いてしまうのも無理はありません。
オススメはまずはお父様やお母様が楽しそうにお手本を見せてあげることです。歯医者という場所が楽しい場所である認識を持たせてあげることが大切です。
歯医者を怖がっているお子様への治療は慎重に行なっています。一度でも治療がトラウマになってしまうと、歯科治療ができなくなってしまうからです。痛くてご飯が食べれてないなど緊急を要する場合を除いては、初回はカウンセリングや治療の練習を行なっています。
お口の中を見たり、歯ブラシしてみたり、唾液を吸ってみたりと、「実はそんなに怖くないんだよ」「歯医者って楽しいところなんだよ」ということを認知してもらうようにしています。
まずはお母様のお膝の上からスタートして徐々に一人で診療チェアに座れるところまでを目標にしています。歯医者さんに慣れてもらった後は定期的にブラッシングやフッ素を行なっていきます。
乳歯は生後8ヶ月ごろから生え始めて、2歳半~3歳ごろに乳歯列が完成します。乳歯が生えて間も無いタイミングの時期(3歳未満)で虫歯になってしまうお子様は非常に虫歯リスクが高い環境にあると言えます。
その原因のひとつに「離乳の時期」が関与している場合があります。本来ならば1歳3ヶ月ごろから離乳を開始して1歳6ヶ月までに卒乳しておく必要があります。その後も授乳を続けることで虫歯のリスクを高めてしまう可能性があります。
3歳で乳歯列が完成すると、ほぼ大人と同じような食事が楽しめるようになります。乳歯列期のこの時期に虫歯になってしまう原因の多くは「保護者の管理不足」です。仕上げ磨きや間食(おやつ)など生活習慣が虫歯の原因として関与し始める時期だからです。
年齢的にもお子様自身でのコントロールは難しく、お父様やお母様がしっかりとコントロールしてあげる必要があります。また定期的な歯科医院受診も虫歯予防に効果的です。
6歳頃には前歯の永久歯が萌出しはじめます。この時期は乳歯と永久歯が混在する混合歯列期となります。永久歯が萌出途中の時は歯と歯の間に食べ残しが挟まりやすいので仕上げ磨きの際に注意が必要です。また永久歯の歯並びが良くない場合にはブラッシングが困難となるため、歯を一本一本丁寧に磨いてあげてください。
少しづつお子様本人でも虫歯リスクのコントロールできるようになってきますが、お父様やお母様が間食回数や食生活、咀嚼、仕上げ磨きなどをしっかりとコントロールしていく必要があります。
永久歯の前歯は乳前歯に比べて横幅が約1.5~2倍の大きさとなっています。また乳歯列は全部で20本に対して、永久歯列は28本となっています。永久歯が萌出するためには、それなりのスペースが必要です。
6歳頃と10歳頃は永久歯萌出の関係で、いわゆる「すきっ歯」となるのが望ましいと言われています。顎骨の成長発育には「咀嚼」が大きく関与します。食事をよく噛むことで顎骨の発育が促進されます。
3歳で乳歯列が完成すると、ほぼ大人と同じようなものが食べれるようになります。大人は「よく噛むことで味が出て美味しい」ということが理解できますが、子供はそんなこと考えていないことがほとんどです。早く食事を済ませて遊びたいという気持ちが先行して、お茶で流し込んだり、ほとんど噛まずに飲み込んでいることもよくあることです。
皆様にお勧めしている事は、「物を入れたら〇〇回は噛もう」と目標を決めて食事をすることです。例えば「今日は10回噛もう」「今日は30回目標」と日によって回数を分けると、飽きずに長続きします。食事をする時間は少々ゆっくりになってしまいますが、お父様やお母様がペースを合わせて見守ってあげることが大切です。
乳歯が萌出を開始する時期はお子様によって異なりますが、一般的には生後約6~8ヶ月頃に下の前歯(乳切歯)から萌出します。その後2歳半頃までに上下顎に20本の乳歯が生えそろったら乳歯列の完成です。
乳歯が萌出してきたタイミングで歯磨きの練習を開始することをオススメしています。赤ちゃんの口の中に歯磨きを入れる練習から始めてください。喉付き防止の安全装置がついた歯ブラシがオススメです。チュウチュウと歯ブラシを吸っているだけでも充分練習になります。
A:お子様がお口の中の虫歯リスクを自分でコントロールできるようになるまでは仕上げ磨きをした方がいいです。だいたい11~12際ごろまでは仕上げ磨きをオススメしています。
A:お子様のお口の中でいつもと違うところはないかをチェックしてあげてください。歯磨きをするポイントは、歯と歯茎の境目と奥歯の咬合面をしっかりと磨くことをオススメしています。
A:子供用の歯ブラシや歯磨き粉は何を使ってもそんなに変わりません。お子様の好きな味やキャラクターの歯ブラシや歯磨き粉を使って、楽しく歯磨きすることを習慣づけることが大切です。
A:昔から「3時のおやつ」という言葉があります。間食(おやつなど)は量よりも回数が虫歯リスクに関与します。時間を決めて1度に適切な量のおやつを与えるようにしてください。
A:骨格の補正を行うマウスピース型の矯正は5歳頃から、顎骨の成長を促進させる拡大床装置が8歳頃から、歯を並べていくワイヤー矯正が12歳頃から開始できます。お子様の成長に合わせて選択することが大切です。
A:歯が重なって生える原因は顎骨と歯の大きさのバランスが良くないことがほとんどです。顎骨の成長を促進させるためには、食事の際の咀嚼回数を増やすことが効果的です。
A:指吸いや舌突出などの習癖は骨格のバランスに影響します。食物をお茶で流し込む習慣は咀嚼回数が減り顎骨の発育に影響します。間食回数が増え虫歯が多発することも歯並びへの影響に関与します。
A:5~6歳・9~10歳のタイミングでは「醜いアヒルの子の時期」と言って、前歯に隙間がある方が将来の歯並びが良くなりやすいと言われています。しかし上唇小帯や埋伏過剰歯の影響ですきっ歯になっている場合もありますので歯科医院受診をオススメします。
A:下の前歯が5歳頃、上の前歯が6歳頃に乳歯が脱落して永久歯が萌出を開始します。また第一大臼歯は6歳臼歯と呼ばれ6歳頃に萌出してきます。適正年齢になっても永久歯が生えてこない場合は将来的な歯並びに影響がある場合があります。
A:よくある永久歯が萌出しない原因のひとつは歯肉が永久歯の萌出を妨害していることです。この場合は麻酔をして妨害している歯肉を除去する方法が効果的です。また顎骨の成長により萌出スペースがない場合には、小児矯正治療をオススメしています。